【2025年ベスト銘柄】乱高下の1年を振り返って。yutori (5892)で熱狂に溺れずに済んだDCFの羅針盤。

【2025年ベスト銘柄】乱高下の1年を振り返って。yutori (5892)で熱狂に溺れずに済んだDCFの羅針盤。

少し気が早いですが、年末ということで2025年の投資を振り返ってみます。 今年、私の記憶に最も強く刻まれた銘柄、そして多くの学びをくれた銘柄は、間違いなく yutori (5892) でした。

結果から言えば、この銘柄での取引はかなりのプラスで終えることができました。 しかし、今振り返って何より嬉しかったのは、単に大きな利益が出たことではありません。 あの一時6,000円をつけた「熱狂の渦」の中で、溺れずに済んだこと。 そして、周りの空気に流されず、「自分なりの投資スタイル」を最後まで運用しきれたことへの達成感です。

今回は、冷や汗をかいた乱高下の記憶と共に、私が考える「ロジック(計算)」と「ロマン(物語)」の付き合い方について、自戒を込めて振り返ります。

1. 6,000円の熱狂と、私が「売る」と決めた理由

今年のyutori相場は、本当に激しいものでした。 気づけば株価は6,000円まで駆け上がり、その勢いに圧倒されました。正直、あの時は「どこまで行くんだ」「まだ持っていればもっと儲かるんじゃないか」と、冷静さを失いかけていました。

しかし、私が5,000円付近ですべてのポジションを解消(全売却)できたのには、明確な理由があります。 それは、DCF法(割引現在価値)による「答え合わせ」をしていたからです。

「4倍〜5倍」という異常な乖離

高騰の最中、私は冷静にPCを開き、想定される成長率から理論株価を計算し直しました。 すると、画面に出た数字と、市場の株価(6,000円)には、4倍から5倍もの乖離が生じていました。

「これは、持続可能じゃない」

もちろん、勢いで株価がさらに上がる可能性もありました。 しかし、理論値からこれほど離れた状態は、長くは続かない。いずれ剥落する。 その「数字に基づいた確信」があったからこそ、周りが「まだ上がる!」と熱狂している中で、恐怖や欲に打ち勝って「売却ボタン」を押すことができたのです。

現在は2,500円付近まで調整していますが、もしあの計算をしていなければ、私は今も高値で掴まったままだったかもしれません。

2. すべてが上手くいくわけではない

もちろん、今年は良いことばかりではありませんでした。 yutoriのように、ロジックとタイミングが噛み合ってうまくいった銘柄がある一方で、自分の読みが外れ、泣く泣く損失を確定(損切り)した銘柄もあります。

投資の世界に「絶対」はありません。 インサイダー情報を持たない私たち個人投資家は、常に霧の中を歩いています。どんなに調べても、どんなにDCFで計算しても、外れる時は外れます。 だからこそ、今回の件も「自分の実力だ」と驕ることなく、「計算機が命綱になった」という謙虚さを忘れてはいけないと感じています。

3. 見えない「ロマン」をどう評価するか

私がyutoriに惹かれ続けたのは、そこにDCFの計算式には入り切らない「数字に表れない価値(ロマン)」を感じたからです。

財務諸表に載らない資産

通常、バリュー株といえばPBRやPERを見ますが、yutoriにあるのは「若者の熱狂」や「ブランドの求心力」といった、目に見えない無形資産です。 これを評価するのは非常に怖いです。数字という拠り所がないからです。にしても、現在将来価値5倍は一時の熱狂であったと…

仮説を信じるということ

それでも、「この熱狂は本物ではないか?」「このチームなら何かやってくれるのではないか?」という仮説を自分なりに積み上げ、恐怖と折り合いをつけながらホールドしました。 リスクはあるけれど、自分の描いたストーリー(ロマン)を信じて投資をする。 今年は、その難しさと面白さを同時に学んだ一年でした。

次の狙い:ターゲットは「1,500円」

では、もうyutoriへの関心はなくなったのか? と言われれば、そうではありません。 今の2,500円ではまだ手が出せませんが、もし相場の変動で1,500円あたりまで調整することがあれば、再び検討したいのは変わってません。

もちろん、そこまで下がる保証はありません。 ただ、過熱感が完全に消え、本来の実力(バリュー)と将来の物語(ロマン)が、私の計算するDCFのレンジ内に収まってくれば、また彼らの夢に乗っかるのも悪くないかな、と思っています。このあたりは何度か分析してます。ご興味があれば。

来年も「ロジック」と「仮説」を武器に

2025年を振り返ると、失敗も成功もありましたが、やはり「仮説とストーリー」を持って向き合い、最後は「計算(ロジック)」で判断した銘柄は心に残ります。

来年も、うまくいった時こそ「運が良かった」と戒めつつ、「自分が描いたナラティブ(物語)に対して、今の株価は正当化できるのか?」を問い続けたいと思います。

皆様、少し早いですが、良いお年を。 来年も、怪我をしない範囲で、市場という荒波を乗りこなしていきましょう。

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