「おみくじ」の期待値をエンジニア視点でハックする。200円のデプロイで得られるメタデータの正体。【ネタ記事】
あけましておめでとうございます。 2026年、令和8年の幕開けです。
普段はこのブログで、「流通株式時価総額」だの「MBOの可能性」だのと、眉間にシワを寄せて相場をデバッグしていますが、今日は違います。 お正月休みということで、投資判断の役には1ミリも立たないポエムをお届けします。
テーマは、私が元旦の現地現物(初詣)で直面した、日本の伝統的ランダム・ナンバー・ジェネレーター(RNG)。 そう、「おみくじ」です。
この神聖なシステムに対する投資対効果(ROI)を、真面目に分析してみました。コタツでみかんでも食べながら、話半分で読んでください。
コスト構造:1回200円の「本番デプロイ」
まず、このシステムの課金モデルを確認します。 多くの神社において、おみくじの実行コストは1回 100円〜200円。
我々ユーザーは、賽銭箱という名の決済ゲートウェイに硬貨を投入し、ガラガラと音の鳴る六角形の筒(サーバー)から、細長い棒(トークン)を取り出します。 この一連のプロセスは、まさに「本番環境へのデプロイ」そのものです。
たった200円ですが、やり直しが効かない一発勝負。 「もっといいのが出るまで回す」というガチャ(ソシャゲ)のような挙動は、神職の方(管理者権限)によってブロックされます。 エンジニアとしては、指先に緊張が走る瞬間です。
成果物:得られるのは「大吉」という名のメタデータのみ
200円を支払って得られるアウトプット(紙)を分析します。 そこには「大吉」「中吉」「吉」「凶」といったステータスコードと、健康・商売・待人に関する神様のログ(コメント)が出力されています。
冷静に考えてください。 我々は「大吉」という、単なるテキストデータ(メタデータ)を得るために課金しているのです。
- 大吉 (Status 200 OK)
- 承認欲求が満たされる。精神的な「含み益」が発生。
- 吉 (Status 202 Accepted)
- 可もなく不可もなく。現状維持。
- 凶 (Status 500 Internal Server Error)
- 重大なシステム障害の予兆。
この紙切れ一枚に、物理的な資産価値(PBR1倍割れどころではない)はほぼありません。 しかし、これを見た瞬間に我々の脳内でドーパミンが分泌され、明日への活力になるなら、それは「感情的のプラスのれん」として計上しても良いでしょう。
例外処理:「凶」が出た場合のロールバック手順
問題は、致命的なエラーである「凶(Status 500)」を引いてしまった場合です。 2026年の初手でサーバーエラーが返ってくる。これほどのバッドシナリオはありません。
しかし、日本の神社システムには、レガシーながらも優れた「例外処理(Exception Handling)」の仕組みが実装されています。 それが、「木に結びつける」という儀式です。
- 持ち帰る
- エラーログをローカル環境に保存することになり、バグ(厄)が拡散するリスクがある。
- 結びつける
- 神社の木(サンドボックス環境)にバグを隔離し、神様にパッチ(修正プログラム)を当ててもらう。
もし「凶」が出たら、速やかに指定の場所に結びつけましょう。 これは諦めではなく、「Jiraでバグチケットを切って、開発元(神様)に修正依頼を出す」という、極めて前向きなデバッグ作業なのです。
賽銭(Saisen)は「投資」か「サンクコスト」か?
最後に、おみくじの前に行う「お賽銭」についても触れておきます。 あれは会計上、どう処理すべきでしょうか?
- 説A:先行投資(CAPEX) 将来の「ご利益」というリターンを得るための設備投資。
- 説B:贈与 投げた瞬間に回収不可能となる、単なる寄付。ただし、課税されません。
- 説C:支払手数料 自分の願いに向き合う機会を提供する、コンサルティングサービスの一形態。
いずれにしても神様という巨大な分散型クラウドシステムを利用するためのフィー。 そう割り切れば、「5円(ご縁)」だろうが「1万円」だろうが、自分が利用したいスペック(願い事の重さ)に合わせて課金すれば良いだけです。
2026年も「仕様」を楽しもう
以上、正月の暇つぶし考察でした。
結局のところ、おみくじのROIは数字では測れません。 しかし、「大吉が出たら素直に喜び、凶が出たらネタにして木に結ぶ(チケットを切る)」というアルゴリズム(行動様式)さえ確立しておけば、どのような出力結果でも楽しむことができます。
不確実な相場(マーケット)も同じです。 予期せぬエラーや暴落があっても、淡々と例外処理を行い、次のデプロイに備える。
そんなしなやかな「エンジニア思考」で、2026年も市場を生き抜いていきましょう。 次回からは真面目な銘柄分析に戻ります。 本年も「K-Values Note」をよろしくお願いいたします。